硬貨の価値のある年号を一覧で紹介！昭和〜令和に発行されたプレミア硬貨をチェック

2023年11月15日

安井理

価値のあるプレミア硬貨とは、額面以上に価値が認められた硬貨のことです。中でも昭和30年の1円玉、昭和32年の5円玉、昭和39年の100円玉の価値が高いといわれています。

年号以外にも発行枚数が少ないものや、刻印ズレなどのミスがあるエラー硬貨は価値が高いものです。

この記事では、価値のある硬貨の年号やポイントをわかりやすく解説します！

価値のある“プレミア硬貨”とは？

プレミア硬貨とは、額面よりも価値がある硬貨のことです。プレミア硬貨の条件には、発行枚数が少ない点が挙げられます。

硬貨は経済の動向や税率の変更などによって、毎年発行枚数が変わります。そのため発行枚数が極端に少ない年号の硬貨は、希少性が高くなるのです。

また、製造過程で刻印ズレや穴がずれているなどのミスが発生した「エラー硬貨」も希少価値が高く、プレミア硬貨になります。さらに希少な材質で作られた硬貨や記念イベントで発行された硬貨も、プレミア硬貨です。

硬貨別｜価値のある年号一覧

価値のある年号は硬貨によって異なります。ここからは、硬貨別に価値のある年号一覧を見ながら、価値がある理由やおおよその金額をチェックしていきましょう。

1．1円玉

まずは1円玉から見ていきましょう。

1円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和30年	約600～2,000倍
平成23～25年	約500倍前後
平成28～31年	約3,000倍
令和元年	約3,000倍

昭和30年は1円硬貨が初めて発行された年のため、価値が高いとされています。また平成23〜25年にかけてキャッシュレス化が進み、1円玉の発行枚数が大きく減少しました。

その後、平成26～27年は消費税が8％に変更したため、1円玉の需要が高まり発行枚数が一時的に増えました。

しかし、平成28年には国がキャッシュレス化を推進し、平成の後半から令和の現在に至るまで、再び発行枚数が減少しています。その影響により、1円玉の希少価値は上がっている傾向です。

2．5円玉

続いて5円玉の価値ある年号を見ていきましょう。

5円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和24～33年	約400～1,000倍
平成22～25年	約400倍

昭和24年～33年までに発行された5円玉は、現行のデザインと異なり文字が楷書体で書かれているため価値が上がっています。

また5円玉も1円玉と同様に、平成22年以降はキャッシュレス化の促進によって、発行枚数が大幅に減少しているのが特徴です。その影響で5円玉の希少性が高まり、額面の約400倍もの価値がつくこともあります。

3．10円玉

10円玉は「ギザ10」も価値が高い硬貨に含まれています。

10円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和32～33年（ギザ10）未使用	約4,000～5,000倍
昭和61年後期	約2,000倍

10円玉で価値が高い年号は昭和61年後期です。なぜなら10円玉は昭和62年に新しいデザインに切り替わる予定でしたが、ミスが発生し、昭和61年後期に新しいデザインが発行されてしまったのです。

新しいデザインは平等院鳳凰堂の中央の階段上部が縦の線と結合しており、屋根に切れ目がない特徴があります。

昭和61年の年号で上記のデザインなら、約2000倍の価値になるともいわれています。

また、それ以外で価値が高いのがギザ10です。ギザ10とは、縁の部分がギザギザになっている10円玉を指します。ギザ10は昭和26年～33年にかけて発行され、年代によって発行枚数に大きなバラつきがあるのが特徴です。

その中で価値が高いとされているのが、発行枚数の少ない昭和32～33年のギザ10です。ただし通常利用されているものに関しては、わずか3～7倍ほどにしかなりません。一方、未使用のものであれば、価値は跳ね上がり、約4000～5000倍にもなるといいます。

4．50円玉

50円玉の価値ある年号は以下の通りです。

50円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和62年	約20～30倍
平成21年・23年・24年・25年・31年	約10～16倍

50円玉で最も価値の高い年号は昭和62年です。この年は一般流通として50円玉が発行されず、コレクター向けの貨幣セット販売でしか入手できない状況でした。そのため、枚数が非常に少なく、希少性が高くなっています。

また、平成21年以降の50円玉も、キャッシュレスの加速によって発行枚数が減少し、価値が上がっています。

5．100円玉

最も流通量の多い100円玉の価値がある年号を確認してきましょう。

100円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和39年	3～8倍
平成13年	2～4倍

100円玉で最も価値のある年号は昭和39年といわれています。一般的に100円玉の硬貨は銅とニッケルの合金で作られています。

しかし、昭和32年〜41年にかけて発行されたものは銀が60％ほど含まれていました。中でも昭和39年は発行枚数が少ない年であったため、価値が高いとされています。

また、平成13年は発行枚数が激減したのが理由で、希少価値が高まっています。100円玉は硬貨の中でも発行枚数と流通量が多い特徴があり、他の硬貨に比べると価値は低めです。

6．500円玉

最後に500円玉の価値のある年号を確認していきましょう。

500円玉・価値のある年号	おおよその金額
昭和62年	約1.6～2倍
昭和64年	約1～1.2倍

500円玉には昭和57年～平成11年まで発行された白銅貨、平成12年～令和3年まで発行されたニッケル黄銅化、令和3年に新500円玉として発行されたバイカラー・グラッド貨幣の3種類があります。

この中で最も価値が高いとされているのが、昭和62年・64年の白銅貨の硬貨です。昭和64年は一週間しかなかったため、その間に発行された硬貨として価値が期待できますが、実際のところは額面程度となっています。

一方、昭和62年の硬貨は、発行枚数が極端に少ないため、少々価値が高めです。

年号以外の価値のある硬貨

年号以外に価値がある硬貨として「エラー硬貨」「記念硬貨」「希少な材質で作られた硬貨」の3つがあります。

それぞれどんな特徴の硬貨なのか詳しく見ていきましょう。

1．エラー硬貨

エラー硬貨とは製造過程で刻印ズレや穴ズレ、穴なしなどのミスが発生している硬貨のことです。硬貨は造幣局の機械で製造し管理されていますが、稀にエラー硬貨が紛れてしまうといわれています。

エラー硬貨には以下のような例があります。

エラーの具体例	硬貨の特徴
刻印ズレ	刻印が本来の位置からはみ出している
穴ズレ	穴が中心から外れている
穴なし	穴がない状態
角度ズレ	図柄の角度にズレが生じている
傾打ズレ	表と裏の図柄の角度にズレが生じている
影打ちエラー	両面が同じデザインになっている
ヘゲエラー	金属がめくれた状態で印刷されている

2．記念硬貨

記念硬貨とは国の行事やイベントを記念して、数量限定で発行される硬貨のことです。

記念硬貨は発行枚数が少ないものもあれば多いものもあるため、希少性に違いがあります。

記念硬貨には以下のようなものがあります。

記念硬貨の種類	発行年
東京オリンピック記念硬貨	昭和39年
天皇陛下御在位記念硬貨	平成2～3年
長野オリンピック記念硬貨	平成9年
2002年FIFAワールドカップ記念硬貨	平成14年
愛知万博記念硬貨	平成17年
新幹線鉄道開業50周年記念貨幣	平成26年
東日本復興事業記念硬貨	平成27年
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念硬貨	令和2年
沖縄復帰50周年記念硬貨	令和4年

オリンピックを記念して発行される硬貨や天皇陛下の即位を記念して作られる硬貨、新幹線鉄道開業を記念するものなど、さまざまな種類があります。

令和に入ってからは2020年の東京オリンピックの記念硬貨や沖縄復帰50周年の記念硬貨などが発行されています。

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・天皇陛下御在位60年記念硬貨の買取実績

3．希少な材質で作られた硬貨

希少な材質とは、金や銀を指します。一般的な硬貨は銅やニッケル、アルミニウム、亜鉛、すずなどで作られていますが、金や銀で作られたものは価値が高いとされる硬貨です。

希少な材質で作られた硬貨は以下のようなものがあります。

硬貨の種類	素材
小笠原諸島復帰50周年記念硬貨	銀
天皇陛下御即位30年記念硬貨	金・銀
長野オリンピック記念硬貨	金
FIFAW杯記念硬貨	金